「仕込みの日」をつくる ——SNSコンテンツを在庫として積んで自動消化する
業務改善コラム / 仕組み化・自動化 / 読了目安:約8分
毎朝「今日、何を投稿しようか」と考え始めて、それだけで午前中が溶けた日が何度もあります。SNS運用のしんどさの大半は、コンテンツの「生産」と「配信」を同じ日に同時にやろうとするところから来てました。商品を仕入れてその日のうちに売りきろうとする小売業者はおらんのに、コンテンツだとそれをやってしまう。在庫という考え方を持ち込んだら、負荷がだいぶ変わりました。
毎日投稿が消耗する本当の理由
SNS運用を「毎日続けなあかん」と思ってる人ほど、続かへんパターンに入ります。私もそうでした。理由は単純で、「何を投稿するか考える」「素材を作る」「投稿する」という3つの作業を、毎日まとめてこなそうとしているからです。
これ、飲食店がランチタイム直前に仕込みを始めるようなもんやなと思いました。毎日それをやると、余裕がなくなった瞬間に投稿が止まる。「更新が途切れた」のはサボったからやなくて、構造上そうなってました。
問題は意志の強さやなくて、設計のほうやと思ってます。
コンテンツを「在庫」としてみる
商品在庫と同じで、コンテンツも「先に積んで、後で消化する」ことができます。投稿予定の画像・文章を事前に作り終えて、配信を待つ「順番待ちの列」に入れておけば、配信日に何もしなくてよくなる。
言うてしまえば単純な話なんですが、私も長いことやってませんでした。「SNS投稿=今日の出来事をリアルタイムで発信するもの」というイメージが抜けへんかったんです。でも実際は、読者はその投稿がいつ作られたかを知らんし、気にもしてません。
- 商品紹介・使い方の説明(季節性が低いもの)
- 知識やコツを紹介する投稿(情報の鮮度が数週間以上保つもの)
- ブランドの世界観を伝える投稿
- よくある質問への回答
逆に、速報性が要るニュース系やセール告知は在庫化に向きません。私の場合、自分のアカウントを見直したら在庫化できるものが8割以上ありました。

「仕込みの日」の過ごし方
在庫を積むには、「仕込みの日」をカレンダーに入れてしまうのが早いです。毎日少しずつ作るより、週に1〜2回まとめて作るほうが早かった。素材を作る「モード」に入るまでに時間がかかるからやと思ってます。集中して複数本まとめて作れば、1本あたりの時間は確実に短くなりました。
実際に私が運用しているInstagramアカウントでは、1回の仕込み作業で複数テーマの画像を6〜7枚ずつ生成して、git(作ったファイルの変更履歴を残しておく管理の道具)で管理しています。テーマごとにまとめて記録しておくと、「どこまで仕込み済みか」が一覧で分かります。
- テーマを3〜5本分先に決めてからデスクに座る(当日に考えない)
- 1本完成したら次のテーマに移る。その日の仕上がりを評価しない
- 作ったものはすぐ順番待ちの列に入れる(「後で確認してから」は積み残しの原因)
- 作業を終えたら、列に残っている数(何日分あるか)を確認する
仕込みの日に「今日投稿するもの」を作ろうとせえへんのが、いちばん効きました。未来の自分のための在庫を積む時間、と割り切ってます。
順番待ちの列に積んで、あとは自動で消化する
仕込んだ投稿を順番待ちの列に入れたら、あとは自動配信の仕組みが時刻どおりに投稿します。BufferやHootsuite、自前で組んだ小さなプログラムなど、道具は何でもええと思ってます。大事なのは「人間が投稿ボタンを押さなくてもよい状態」のほうです。
私の仕組みでは、順番待ち用のフォルダに投稿文と画像を入れておくと、決まった時刻に動き出す小さなプログラムが順番に処理して配信します。Instagramは夕方、Threadsは朝と昼と夜の3枠、という形で時間帯も事前に設定してあります。
自動化にお金をかけたくないなら、Googleカレンダーに「投稿予約済み」の予定を入れておくだけでも、残りが目で見えます。道具より先に、在庫という考え方のほうが効きました。
「試行3」という命名が教えてくれること
仕込みを始めた最初のころは、「この投稿、ほんまに出していいかな」と何度も止まりました。完成度が気になって列に入れずに寝かせてると、在庫は積み上がりません。
私がコンテンツファイルにつける名前のひとつに「試行3」という表記があります。1回目、2回目と試して、3回目のをそのまま入稿してる、という意味です。完璧なものを1本作ろうとするより、7割の完成度のものを繰り返すほうが、結果として質が上がると思ってます。
読者が1本の投稿を覚えてる確率は、そんなに高くない。それより続けて顔を見せてるほうが、ブランドとしての存在感につながりました。「試行3」は、完璧主義を手放すための自分への合図です。
仕込みながら別の仕事ができる日
在庫が積み上がって自動配信が回り始めると、配信日に何もしなくてよくなります。実際そういう日が来たとき、「自動公開が走ってるのを横目に、別のことに集中できてる」という感覚がありました。仕組みが静かに脇役をやってくれてる状態です。
これは単なる時短やなくて、自分の注意をどこに向けるかの話やと思ってます。SNSの投稿日を気にせん分だけ、商品開発や顧客対応みたいな、自動化できひん仕事に頭を使える。
私は、まず自分のコンテンツの何割が在庫化できるかを数えて、今週の仕込みを1枠カレンダーに入れるところから始めました。SNSに追われてる感覚がある人がいたら、そのへんから一緒に話しましょう。
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