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ヤシノミの考え方 Culture

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才能の差は5倍、意識の差は100倍

―― 会社は「見たい景色」の解像度で決まる ――

同じ環境でも、伸びる人と伸びない人がいます。その差の根は、スキル(才能)ではなく「意識」にある――というのが、ヤシノミの考え方です。
ただ、この話には続きがあります。では、その意識は誰がどうやって上げるのか。これは本人の気合いの問題やなくて、会社の側の設計の問題やと思ってます。

この言葉について

「才能の差は5倍、意識の差は100倍」は、私が考えた言葉ではありません。前職のニデックで、永守会長がよく話されていた言葉です。当時の私はいち社員として聞いていただけでしたが、この一文だけがなぜかずっと残っていて、独立してからも折に触れて思い出します。

以下は、その言葉を借りたうえで、いまの自分の会社の話として考え直したものです。教わったことをそのまま書くのではなく、経営する側に回って初めて見えたことを書いています。

才能は過去が作る。意識は今が作る

  • 才能(差は5倍):過去の経験・積み上げで決まる、再現性のある“技術”。
  • 意識(差は100倍):いま何を見て、何を感じ、何を取りに行くか。“姿勢”と“解像度”。

才能は過去が作る。意識は「今をどう生きるか」でしか生まれません。

会社は、社長の「景色の解像度」より大きくならない

これは精神論ではなく、視界の上限の話です。人は、自分が感じ取れるもの以上の価値を望めません。社長が「見たい景色」を持っていない限り、会社はそこに到達しない。

だからヤシノミは、意図的に前に進みます。新しい事業を立ち上げ続けるのは、売上のためだけでなく、景色を更新するためでもあります。

豚メンチと牛メンチの話

ぼんやり食べていると、豚肉と牛肉の違いに気づけないことがあります。違うことすら分からない。一方、料理を真剣に学びながら食べる人は、味・香り・食感の差が“情報”として入ってくる。

この「違いが分かる」状態こそが、意識です。そして仕事もまったく同じ。

・意識が向いているとき … 改善点・仮説・次の一手が見える

・意識が向いていないとき … 作業の完了しか見えない

同じ時間・同じ職種でも、ここで成果は大きく開きます。

ただし、ここを「意識の低い人がいる」で終わらせないように、といつも自分に言い聞かせてます。違いが見えないのは、その人の人格の問題ではなく、たいてい置かれている状態の問題やからです。次はその話を書きます。

「意識を持て」と言う前に、会社がやることがある

意識は、発破をかけても上がりません。やる気を出せと言われて出るやる気は、その場かぎりです。私が変わると思っているのは、次の2つが本人の中に育ったときです。

  • 「自分はこれをやれる」という手応え(難しい言葉だと自己効力感と呼ばれます)
  • 「これでいい」と自分を認められる感覚(同じく自己肯定感)

ここは順番を勘違いしやすいところやと思ってます。結果が出れば自信がつく、ではありません。先に「自分はやれる」という感覚がある人ほど、行動の質も量も上がって、その結果がついてくる。私自身、独立してしばらくは順番を逆に考えていて、うまくいってない自分を責めるほど動けなくなりました。

だから会社の仕事は、「意識を高めろ」と言うことではなく、手応えが生まれる場所をつくることやと思ってます。やる気の話やなくて、設計の話です。

手応えは、研修ではなく「事業」の中でしか生まれない

手応えは、講習を受けても身につきません。実際の仕事で、自分の判断がお客さまや数字に届いた、という経験でしか育たないと思っています。だからヤシノミは、そういう経験が生まれる仕事そのものを、事業としてつくることをこれからの課題に置いています。

そのうえで、大事だと思っていることが2つあります。

  • 答えを渡しすぎない。人は「やらされている」と感じた瞬間に力が出なくなり、「自分で決めた」と思えるときに一番力が出ます。だから相談には乗るけど、結論を先に置かない。ここは私がいちばん失敗しやすいところです。すぐ答えを言いたくなる。笑
  • 適性を見極めるのは、本人ではなく会社の仕事。向いていない場所でいくら頑張ってもらっても、手応えは生まれません。「合わないのは本人の努力不足」ではなく、置き場所を間違えた側の責任やと思うようにしてます

正直に言うと、まだ全然できていません

ここまで書いておいて申し訳ないのですが、いまのヤシノミにこれができているかというと、まったくできていません。まだ小さな会社で、仕組みと呼べるものにはなっていない。できているのは「これをやろう」と決めて、意識して手をつけ始めたところまでです。

それでもこの記事に書いてるのは、数年後に読み返して答え合わせをするためです。できてないことをできてるように書くほうが、私はこわい。いまのヤシノミの現在地として読んでもらえたらと思います。

「いま持っているもの」が見えているか

もうひとつ、意識という言葉に含めたいものがあります。いまの環境をありがたいと思える力です。

ただ、これを「感謝しなさい」と言うつもりはありません。私自身、独立した直後――商品がなく、融資に何度も落ちて、口座の残高が減っていく時期には、周りにあるありがたさなんて一つも見えていませんでした。いま思えば十分に恵まれていたのに、見えていなかった。

見えなくなるのは、たいてい心に余裕がないときです。だとすれば、これも精神論ではなく設計の話になります。余裕をつくる側に回るのが、会社の仕事です。

そして、ここは記事のはじめに書いた話とつながります。豚と牛の違いに気づけるかどうかと、いま自分が持っているものに気づけるかどうかは、同じ「解像度」の話やと思ってます。仕事の解像度が上がる人は、たいてい身近な人への感謝にも気づける。逆もまた同じやと感じてます。

今日からできる最小行動

意識は抽象ではなく、行動で測れます。
・1日1つ「違い」を拾って共有する(Slackでも)
・1つだけ「仮説→小さく検証」を回す(結果も残す)

だからヤシノミは、違いに気づける人・学ぼうとする人・景色を更新する人であり続けたい。役職や日常生活でも同じで、身近な人への感謝に気づけることも、意識の表れやと思ってます。同じことを考えてる人がいたら、話を聞かせてほしいです。

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