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集客・見える化 業務改善コラム

「できます」より「やってきました」 ——説明ページを削り、ブログを前面に出したサイトのリデザインで気づいたこと

業務改善コラム / 集客・見える化 / 読了目安:約8分

自社サイトを久しぶりに見直したとき、最初に気になったのは「説明が多すぎる」という事実でした。できること、強み、対応範囲——どのセクションを読んでも、「主語が自分たち」の文章で埋め尽くされていました。

訪問者は、私たちが「できる」と言うから信じるのではなく、「やってきた」という証拠を見て判断します。そう考えたとき、サイトの設計思想をそっくり入れ替える必要があると感じました。

きっかけ——「説明」は多いのに伝わらない

ウェブサイトを作るとき、多くの人は「情報をきちんと載せなければ」と考えます。サービスの説明、対応範囲、強み、実績数字——これらを丁寧に並べれば、訪問者に伝わるはずだという前提です。

ところが実際には逆のことが起きがちです。情報が多いほど、読まれない。セクションが増えるほど、「結局何の会社なのか」がぼやける。私自身のサイトでも、まったく同じ状況になっていました。

「何をやってる会社なのか、一読してわかりにくい」という感想をもらったとき、最初は「説明が足りないのかも」と思いました。しかしサイトを見返すと、説明はむしろ多すぎるほど書いてある。問題は量ではなく、何を主役に置いているかでした。

白の面積を31%から74%に増やした理由

リデザインで最初に手をつけたのは、文章や機能ではなく「余白」でした。サイト全体の白(背景・余白・空き)の面積を計測すると、改修前は約31%でした。これを約74%まで引き上げることを目標にしました。

数字だけ見ると「スカスカになるのでは」と感じるかもしれません。しかし実際には逆で、余白が増えることで残った要素の存在感が上がります。「何もない」のではなく、「本当に見てほしいものだけが残る」状態です。

余白は「情報の欠如」ではなく「優先順位の表明」
何を残して何を省くかを決めることが、サイト設計の本質的な作業です。白の面積を増やすためには、必然的に「なくてよいもの」を特定する作業が先に来ます。

色の方針も合わせて整理しました。緑を全面に使っていた配色から、白を主役・緑をアクセントに切り替えました。視覚的なノイズを減らし、テキストと写真が自然に目に入る状態を目指しています。

ブログを主役に置く設計変更の中身

構成の変更でいちばん大きかったのは、トップページにおける「ブログセクションの昇格」です。以前はサービス説明の後、かなり下の方にブログへのリンクが置いてありました。改修後は、サービスの簡潔な紹介のすぐ後にブログ記事の一覧が来る構成にしています。

この判断の背景にある考え方はシンプルです。「できます」という自己申告よりも、具体的なテーマで書かれた記事の積み上げの方が、読んだ人の判断材料になるという仮説です。

  • サービス説明:私たちが「できると主張する」もの
  • ブログ記事:私たちが「実際に考え、動いてきた」記録

訪問者は後者を通じて「この人たちは自分の課題に近いことを日々やっているな」と感じます。それが問い合わせや相談のきっかけになります。記事は、私が寝ている間も動き続ける営業担当のようなものです。

「毎週1本」を仕組みで担保する

ブログを主役にすると決めたとき、同時に直面するのが「更新を続けられるか」という問題です。忙しい時期に後回しになり、気づけば半年止まっている——こうなると、主役不在のサイトになってしまいます。

私の場合、記事の執筆から公開までの一部を自動化しています。具体的には、原稿がある状態であれば、毎週決まったタイミングでサイトに自動公開されるパイプラインを組んでいます。「書く」という人間の作業は残りますが、「公開する」「確認する」「SNSに周知する」といった作業を仕組みに任せることで、継続のコストを下げています。

継続できる仕組みの設計が先、コンテンツ戦略は後
「どんな記事を書くか」より「どうすれば書き続けられるか」を先に考えた方が、結果的にコンテンツが積み上がります。完璧な1本より、定期的な10本の方が信頼になります。

コンテンツが積み上がると何が変わるか

記事を継続して公開していくと、サイトの性質が少しずつ変わってきます。最初のうちは「新しい記事を書いた」という単発の更新情報にすぎません。しかし10本、20本と増えていくと、記事同士がテーマでつながり、「このサイトにはこの分野の知見が集まっている」という印象が生まれます。

訪問者の行動も変わります。1本読んで離脱するのではなく、関連記事を読み進める動きが生まれる。検索エンジン経由で特定のキーワードから入ってきた人が、別の記事を読んで「ここに相談してみようか」と思う導線ができます。

これは広告とは異なる信頼の積み上げ方です。広告は予算がある間だけ機能しますが、記事は公開後もずっと存在します。書いた当日より、1年後の方が読まれていることもあります。

「削る」ことへの怖さと、その先にあるもの

サービス説明のセクションを減らすことには、最初は抵抗がありました。「この情報を見てもらえなかったら、伝わらないのでは」という不安です。

しかし実際には、削ったことで残った情報がより目立つようになりました。全部を見せようとすると、何も見てもらえない。これはサイトだけでなく、提案書や資料、メッセージにも共通する原則だと感じています。

削る判断基準:「訪問者がこれを見て、次に何かしたくなるか」
掲載情報を判断するときは、自分が「載せたいか」ではなく、読んだ相手が「何か行動したくなるか」を基準にすると整理しやすくなります。

「できます」という説明よりも、「やってきました」という記録の方が、読んだ人の安心感につながる。このシンプルな考え方が、今のサイト設計の根幹にあります。記事を増やすことは、信頼の貯金を少しずつ積み上げていく行為だと思っています。

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