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集客・見える化 業務改善コラム

サイトに、出口がなかった。 ——アクセス解析を久しぶりに開いて気づいた設計ミスと、その日に直した6箇所

業務改善コラム / 集客・見える化 / 読了目安:約8分

「サイトのアクセスはある。でも問い合わせが来ない」——そう感じながら、しばらく感覚だけで動いていました。久しぶりにアクセス解析のデータを腰を据えて開いたら、問題は「読まれていない」ではなく「出口がない」だったと気づきました。その日に直した6箇所と、そこから見えてきた設計の話を書きます。

「アクセスはある。でも、なにかが詰まってる」

ヤシノミのサイトに人が来ている感覚はありました。ブログの記事も少しずつ増えてきていたし、検索から来てくれる人も少しずつ育ってきていた。でも問い合わせは増えない。LINEの登録も思ったほど伸びない。「なんかどこかが詰まってるんやろうな」と思いながら、しばらく感覚だけで動いていました。

感覚で動いている間は、正直、原因がわからない。「文章が悪いのか」「テーマが合っていないのか」「そもそもアクセスが少ないのか」——いろんな仮説が頭を流れていく。でも何から手をつければいいかもわからないまま、時間だけが過ぎていました。

久しぶりに数字を開いたら

GA4というツールを使っています。Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールで、「どのページに何人来たか」「どこで帰ったか」「何をクリックしたか」を記録してくれます。サイトに一度設定しておけば、あとは勝手に数字を集めてくれる。

問題は「開かないこと」でした(笑)。あるのはわかっていたけど、何となく後回しにしていた。先日、少し時間が取れたタイミングで、久しぶりに腰を据えて開いてみました。

よく見ると、記事ページへのアクセスはそれなりにある。しかも、ページの半分以上まで読まれているページがいくつかある。「あ、ちゃんと読んでもらえてるんや」と思った瞬間、別の数字が目に入りました。読んでいるのに、そこから何もしないで帰っている。問い合わせページへの移動もほぼない。LINEへのリンクのクリックもほとんどない。

アクセスが少ないわけでも、読まれていないわけでもなかった。読まれたあとに、どこかが詰まっていた。

離脱じゃなくて「行き先がない」だった

「離脱率が高い」という言葉を聞くと、「コンテンツがつまらなくて帰られた」と解釈しがちです。でも今回はちょっと違う。記事の後半まで読まれている。つまらなくて帰ったわけではなかった。

気づいたのは「出口のなさ」でした。記事を読み終わった人が次にどこへ行けばいいか——そのリンクも、ボタンも、ページにほとんど置いていなかったんです。玄関まで来てくれたのに、ドアノブがどこにあるか書いていない状態。そりゃ帰りますよね(笑)。

これは「読んでもらえていない」問題ではなく、「読んだ後の設計ミス」でした。記事を書くことには一生懸命になっていたけど、「書いた後、読んだ人がどこに行くか」は考えていなかった。完全に作り手の都合でページを作っていた、ということです。

その日のうちに直した6箇所

気づいたら、その日のうちに手を動かすことにしました。「分析をまとめてから」とか「優先順位を整理してから」とかやっていると、何もしないまま終わることが多いので。気づいた日に直す、を自分のルールにしています。

  • 記事の出口を作った——記事の末尾に、関連記事へのリンクと問い合わせへの誘導を置きました。読み終わった人が迷わないように。今まではページが「ここで終わり」になっていた。
  • ブランドの実物写真を追加した——サービスの説明ページに、実際の商品や現場の写真を入れました。文章だけでは伝わりにくい「本物感」は、写真が一番早い。
  • 読み終わったあたりで次の一手を出す——記事をある程度読んだタイミングで「気になったらLINEへ」というひと言が画面に固定で出るようにしました。読み始めにいきなり出しても邪魔なだけなので、後半に置く。
  • フォームにスパム対策を入れた——「ハニーポット」という仕掛けです。人の目には見えないフィールドをフォームに設けて、自動で送りつけてくるプログラムだけを弾く仕組み。問い合わせフォームに変なメッセージが来なくなります。
  • LINE導線を目立つ場所に移した——LINEへのリンクはあったんです。ただ、どこにあるかわからない位置に置いていた(笑)。見える場所に移すだけで違います。
  • 計測の設定を揃えた——同じリンクが記事の上下両方に置いてある場合、どちらが押されたかを区別して記録できるようにしました。これをやっておかないと、「どっちが効いているか」が次に見えなくなる。

一個ずつではなく、まとめて直しました。複数の詰まりが重なっていると見ていたので、バラバラに直しても「どれが効いたか」が見えにくくなる。改善の要因を絞りたい場合はひとつずつが正解ですが、今回は「まず出口を作る」が優先でした。

直してみて気づいたこと

コンテンツを作るとき、どうしても「伝えること」に頭が向く。伝わったとして、その後どうなるかは後回しになりやすい。でも相手から見たら「よかった」で終わって、次の一歩がわからないまま帰るしかない。

同じ週に、自社の香水ブランド・Collegrance(コレグランス)のオンライン診断でも似たことをやりました。「あなたに合う香水を探す診断」の画面が8画面あったのを、5画面に削ったんです。削った理由は「初めて使う人の目線で見たら、多すぎた」というただそれだけ。作っているときは一個ずつに意味があると思って増やしていたんですが、使う人の目線に立ったら余計だった。

どちらも「作り手の都合と、使う人の動線はズレる」という話です。そのズレに気づくためのヒントが、アクセスの数字やと思っています。

設計のズレを見つける3つの問い
① 読み終わった人は、次にどこへ行けばいいかわかるか
② サービスの「実物」が見える場所にあるか
③ 問い合わせや登録への動線が、見えている場所にあるか
難しい分析をしなくても、この3つを自分のサイトで確認するだけで、直せるところが見えてくることが多いです。

データを「見るだけ」で終わらせない

アクセス解析って、開いてもどこを見ればいいかわからなくて、結局閉じてしまいがちです。私もそうでした。数字がたくさんあって、どれを見ればいいか、どう読めばいいか——出口が見えない(笑)。

でも今回やってみて思ったのは、「精密に分析する」より「一個でも気になることを見つけて、その日に動く」の方が続くし、結果も出やすいということです。「記事の半分まで読んでいるのに次がない」というのは、数字を見れば気づく。難しい統計の話じゃない。見なかったから気づかなかっただけでした。

まだできていないことも山ほどあります。でも「見る→気づく→その日に直す」を小さく繰り返す方が、年に一度の大掛かりなリニューアルより安く早いやと、今は思っています。同じことで詰まっている人がいたら、一緒に数字を見るところから話しましょう。

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